第32回 日本酒の海外事情

みなさんこんにちは!

日本では四季の変化に合わせて、日本酒を楽しむ習慣と文化が育まれてきました。

春の桜の花見にかかせない「花見酒」、田植え後の6月に暑気払いで飲む「夏越しの酒」、中秋の名月の満月の光を浴びながら味わう「月見酒」、降り続く雪を見ながら楽しむ「雪見酒」などは比較的、知られているのではないでしょうか。

日本独特の気候風土が生み出した日本酒ですが、国内の消費が伸び悩む中で、昨今、その市場環境が変化しています。

2013年、「和食」がユネスコ世界無形文化遺産に登録され、それに後押しされたかのように、海外での人気が高まっています。2018年には世界最大規模のワインコンクールであるブリュッセル国際コンクール(Concours Mondial de Bruxelles:CMB)で新たに日本酒部門「サケ・セレクション」が創設され、各7部門で日本の酒造メーカーが最高賞を受賞しました。

財務省貿易統計によると、清酒の輸出金額は、2018年は約222億円 (対前年比119.0%)となり、9年連続で過去最高を記録しています。

輸出金額が上位の国をみると、アメリカが 最も多く約63億円(対前年比104.5%)、次いで香港が約38億円(対前年比134.8%)、中国が約36億円(対前年比134.8%)となりました。輸出単価も上昇しており、マカオ、香港、シンガポール等のアジア諸国が上位となっています。

一方、ヨーロッパではイギリスしか輸出先上位10ヶ国に含まれていない状況です。日本酒と同じ醸造酒に分類されるワインを楽しむ文化が存在するヨーロッパ諸国で、もっと日本酒が普及してもよいのでは?という気がします。

ますますグローバル化が進展する中、和食や日本文化とのマリア―ジュなどの戦略を武器に、日本酒の海外市場におけるいっそうのシェア拡大が、今後も期待されますね。

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